ドルフィン
March 03, 2015
オリムピック ドルフィン 360 LW-Ⅱetc.
欲しかった一台 「LW」
「また船用リールか?」 しつこいですけどね. オリムピックのドルフィン・・・ いかにも両軸リールって感じです.
リサイクル屋さんで千円で購入. そこそこきれいな個体なのに たったの千円. 「ごみ両軸」 そんな噂も.
欲しがる人が世の中にたくさんいれば こんなお値段にはなりません. つまり敬遠されている存在.
敬遠されている理由は 遅い巻上げスピードでしょおか(ギヤ比3ぐらい). 100m巻き上げるのが正直怖いです.
そうは言っても 敬遠するにはもったいない美しさ ステンレス製のボディやスプールの輝きには 高級感が.
重たいけど腐食に強い. 構造もシンプルなので 永年使えそうです. んで パワフルな巻上げパワー.
大きさもね 実はアンバサダーの6000と ほぼ同サイズ. ABUに飽きた人には ちょっとした刺激になるかも.
でも 遠心ブレーキとか 付いていませんし・・・ 明らかに 「投げるためのリールじゃない」
特に この 「Ⅱ」 はフレームの横棒(ピラー)が旧型よりも一本多くて 親指でスプールを押さえるのに邪魔をする.
まぁ 諸々の障壁はあっても キャスティング両軸として使えるかどーかは興味ある. 一度は試してみないと.
嬉しいのは LW(レベルワインダー)が搭載されていること. 手ワインダーをしたくないわたしには ピッタリです.
一度エサをつけたらドボンとぶっこんで ひたすらお魚を待つ・・・ そんな釣りなら 手ワインダーも許せるけど.
遠くに投げて しかもポイントを探す手返しのテンポが必要なスタイルの釣りに レベルワインダーは欠かせません.
でも 船用リールのワインダーは頑丈に作られているので そのフリクション(回転の負荷)が大きい.
だから飛距離が出にくいんですょ. 以前 「おばけファントム」 でぶん投げて ワインダーレスの意味を痛感した.
ぜんぜん飛ばない・・・ 100号ぐらいのオモリで投げたら フリクションは無視できる程度になるんですけどね.
・・・ってことで ドルフィンも飛ばない予感が だからこそ それを乗り越える価値がある!?
さっそくラインを巻いて試投です. 邪魔なピラーは この際外しちゃう. 仕方ありません.
組み合わせる投げ竿も オリムピックで. 「世紀フェニックス420」 なんちゃってカーボンの重たい竿.
とりあえずってことで 余ってるラインをつぎはぎして使いました. ナイロン6号を65mほど + 後に10号を結ぶ.
10号のラインはエコノマイザーみたいな下巻きっていうか. 別に10号じゃなくてもいいんですけどね.
飛距離云々っていうよりは 「本当に投げられるかどーか」 っていう根本的な見極めをするための試投です.
このリールの問題点は メカニカルブレーキの微調整ができない
「ON & OFF」 みたいな世界なんですょ. んで 企業秘密ちっくに ちょっとした工夫をして. 磁石じゃないですょ.
本当は レベルワインダー部でフリクションの調整ができる機構になっていますが そこは完全フリー状態で.
スプールの重さが仇になる
当日はあいにくのお天気でしたが強引に. 早く投げてみたくって 小雨の中での試投・・・ ただの変態です.
なんか ド迫力のルックス. 使用する錘は25号. 竿を大きくゆっくり振り下ろす感じで 慎重に投げてみます.
それでは せーの!! ぴしゅ!
・・・予想をこえて 6号のラインを出し切って 10号のラインに突入. んで 鬼のよーな後バックラ
ラインが太くなるのと ラインの放出量が増えてスプール径が小さくなることで スプールの回転数が上がる.
スプールが重たいほど 回転数の上昇に伴って大きな慣性を生むことに. んで 後バックラも酷くなるんですね.
たった一投で終わるのはくやしいので がんばってバックラをほどいて また投げてみます. ひゅんっ!
やっぱり 地獄の後バックラ スプールの回転速度も慣性も はんぱぢゃない
10号のラインを巻いたのが失敗ですね・・・ 65mの6号ラインを出し切るなんて思わなかったから.
これは何か対策をしないと. ってか 素直に着水前にサミングを行って スプールの過回転を防げば済む話.
ずるずると指先をこするサミングを 長々としたくない・・・ 横着なわたしです.
スプールの回転速度を抑えるために 使用するラインを細くします. ナイロン4号がいっぱいあるから それを巻く.
スプールの径が小さくても回転速度は上がっちゃう. なので下巻きが必要ですが スプール重量も増えることに.
そこで 買ってあったコルクの筒でエコノマイザーを作りました. 半分に切って軸にはめたら ピッタンコ
・・・実は 「シマノ タナトル小船GT」 も 金属製スプールのGT1000は 後バックラがすさまじいんですょ.
マグネットブレーキやメカニカルブレーキをきちんと効かせなかったら 使い物にならないって感じ.
小船GT500は 「浅溝タイプの樹脂製スプール」 だから なんとかなってる. ぶん投げるならGT500がおすすめです.
・スプール重量はより軽く ・スプールの回転速度はできるだけ抑える
この二つは遠投志向の両軸リールにおける基本なんですね. 今回のドルフィンは かなり苦しいキャラクター.
スプールが重たくなるほど 回転数が上がるほど 自らが回転し続けるちから(慣性)は強くなります. 当然のお話.
まだまだ罠はある
ってことで コルクを使った浅溝スプールと細くしたライン(4号+ちから糸)で再挑戦です.
水色のお気に入りの竿にセットして. なんか ちょーオシャレって感じ. これで飛距離も出れば気分も最高.
・・・って 準備をしている間に ストッパーに手が当たったのか いつのまにかスプールがフリーの状態になってて.
あらららら? なんか 投げる前から すごい光景になってます・・・
このリール 糸噛みが激しい スプールとプレートの間に がんがんラインが挟まる
ちょっと油断をして スプール上に糸フケを出したらすぐに噛んじゃいます. んで ラインがバキバキになる.
想像を絶する頻度で噛みますょ. 常にテンションをかけてラインを張っておかないと 即座に噛みます.
スプールが外せないから 強引にほどくしかありません. そしたら ちから糸が ブチっ! 切れた.
一投もしないまま この日は終了です. とんでもない罠が待ち受けていました・・・ ドルフィンの未来に 暗雲が.
・・・諦めるわけにはいきませんょ. ラインを細くしたり エコノマイザーを装着した効果も まだ見てないし.
ってことで 気を取り直して後日に再挑戦. しつこく頑張るしかありません. 糸噛みには細心の注意を払って.
こんなリールで投げ釣りが楽しめたら やっぱり楽しい. なんとか自分の愛機にしたいんですよね.
出せる飛距離も たぶん限られてる. でも その中でも最大限のパフォーマンスを発揮できれば.
はたして何mぐらい飛ばせるものなのか・・・ 見極めたい気持ち.
頭に来たので 使用するラインはナイロン3号に変更しました. 贅沢なバックラ防止仕様に.
サミングすることなく初発のバックラッシュを防ぐ策. とにかくスプールの回転数を上げずに慣性の抑止.
遠心ブレーキとかがついていれば 回転数を上げることでブレーキを効かせられるんですけどね.
いよいよ注目の第一投目. 祈るよーな気持ちで 竿をふりかぶります. とりあえず 「まっすぐ宙ぶら投げ」.
それでは・・・ 「きょえぇぇ~~~っ!」 ばっしゅ!
ブッチーんっ!! スプールが回転する様子を見て わたしは悟りました. 「こんなん無理やゎ」
ステンレス製のスプールは あまりにも重たい. 飛び出すオモリの速度との同調が困難です.
スプールの回転がトップスピードに到達するまでの時間と ライン放出速度が緩むタイミングとの 大きなズレ.
ドルフィンで浜に立つわたしの夢は はかなく潰えました・・・ ちょい投げなら できるかもですが. 興味ない.
ローテクリールにはローテクの投げ方
スプールが軽量化されて レベルワインダーのフリクションも最低限に軽減された 「ベイトキャスティングリール」
それ以前の ブレーキ機構が装着されていない両軸リールっていうのは あくまでも 発展途上の形 なんですね.
つまり 旧式の両軸リールを効率的に操るのは 結局は 「ローテク」 しかないんですょ.
自分の親指で 常にスプールの回転数をコントロールする・・・ サミングこそ理想のシステム.
投げる際の初発のバックラも 着水時のバックラも サミングで防ぐのが最も効果的で効率的なんですね.
メカニカルブレーキの微調整も困難で ましてや重たいスプール・・・ 磁石を使っても 飛距離はドン詰まり.
PENNの両軸には 「エアブレーキ」 とかあったんですけどね. 使ったことないから 効果のほどはわかりませんが.
いずれにせよ 回転数に応じたブレーキ機構が無い以上は 自分でスプールの回転を操るしかありません.
それを職人気質のスタイルみたいにして楽しむのか. わたしみたいに面倒くさいと言って敬遠するのか.
オリムピック ドルフィンLW ・・・わたしは二度と持ち出すことはないでしょお. わかんないけど!?
その外観はとても気に入っていたのに 残念で仕方ありません. 前バックラ & 後バックラとの格闘リール.
もし入手されたら 「異次元の糸噛み」 も同時にお楽しみくださいね. 気を抜けばライントラブルとの背中合わせ.
OLYMPIC DOLPHIN 360 LW-Ⅱ
サミングで操ることができれば その可能性は無限大. 飛距離100mオーバーも 夢ではないかもです.
ドルフィンシリーズの中では小型なので 遠投性能としては期待できます. わたしは断念. 無念です.
磯の上物用ってことで使う人もいるみたい. 大きくゆっくり竿を振って 初速を抑えれば太糸でも大丈夫.
驚異的な糸噛みを防ぐには 8~10号以上のラインを巻いた方が無難かも. 4号以下は 要注意.
磁石を仕込むことも 考えたんですけどね・・・ あくまでも 最後の手段. いつの日か また使う気になったら.
OLYMPIC HI JET
古典的な両軸リール. ドルフィンの他にも所有しています・・・ ついでにお披露目
ピカピカとしたメッキの美しさの誘惑に負けて購入したハイジェット. ABUの6000と同じくらいの大きさです.
ドルフィン同様にスプールは重たいし メカニカルブレーキの微調整も難しいし. サミングで扱うべきリールかも.
横着をしちゃって 「マグネットブレーキ化」 そこそこ快適に オモリ単体で75mぐらいは飛ばせました.
その飛距離で自分が納得できれば 使う機会も広がるのかも. 鯉釣りとかにも似合いそうですね.
でもね・・・ 手ワインダー 最悪です 知らん顔して巻き上げると ライン噛みのバックラッシュを起こしちゃう.
わざわざ手を濡らして汚して なんで手ワインダーなんてせなあかんねん・・・ どーしても許せなくなる.
フグやゴンズイ相手に手ワインダーをする理由なんてありません. 手間を覚悟で使うなら やっぱり石鯛狙いとか.
ハイジェットの赤いハンドルノブは海に映えるかなって思ったんですが 使うのを挫折しました. 面倒くさいし.
だからこそ ドルフィンは使いたかったんですが・・・ 「小船GTがあるから もういいや」 みたいな!?
Drum NO.110M
「ドラムリール」 もしかしたらケンコー?っていう会社の製品かも. でも リールには記載されていません.
オリムピック ドルフィンのソックリさん 基本様式はほとんど同じ. ステンレスのスプール. 茶色がおしゃれ.
それ以上 書くことはありません. ドルフィンと同じなので.
強いて言えば 「組み立てる際にレベルワインダーのカバーにイライラする」 一度経験してもらえたら.
ドルフィンやハイジェット・・・ 「いかにも両軸っぽい」 そのルックスや質感は見る人を魅了します.
使うよりもショーケースの中に飾って眺めて楽しむリールかも知れませんね. 贅沢な気分になれますょ.
それでも市価は ごみ的な価格. なんだか不思議です. サミングするのが面倒くさいから 価値も低いってこと?
できることならわたしもサミングで扱いたいんですけどね. 職業柄 手荒れは厳禁なんですょ.
ずるむけた指先で患者さんには触れられない. か弱き女性のフィッシングスタイルではありません.
実は ダイワの 「シーライン」 っていう両軸リールも持ってます. そちらはまたの機会に.
できれば釣行記みたいな形でお披露目したいんですけどね. アルミ製のスプールで ちょっとは飛距離が出る.
飛距離至上とはいっても 時には浮気をして いつもと違う雰囲気のリールを楽しむ・・・ いいと思いますょ.
kyasaren_abu at 22:00|Permalink