小船
March 03, 2015
シマノ チタノス タナトル小船 GT500 & 1000 & 船6000
機能美に魅せられて「遠心ブレーキやマグネットブレーキがない両軸リール」 フリースプールの第二弾. 名前がやばぃです.
シマノ チタノス タナトル小船 GT その名のとおり 船用リール. 「今度は船釣りの話か？」 ちがいますょ.
リサイクル屋さんで初めて目撃. 衝撃的でした 「メーター付きのバンタム！？」 水深を測るカウンター搭載.
理屈抜きに かっこいい
こんなリールでぶん投げたら どれだけ楽しいか･･･ 抑えきれない衝動.でも 船釣り用でしょ？ ってことで しばらく我慢していたんですけどね.
その後も何度かリサイクル屋さんで見かけているうちに･･･ ついに がまんできなくなっちゃって.
ぶん投げ釣りに使えるかどーかなんて 手に入れてから考える. 使えなかったら 売っちゃえばいいですし.
なによりも 「自分が使ってみたい」 その気持ちが大切だと思うんですょ. 好きになれる道具で釣る楽しさ.
現代のリールって " どれもおんなじ " 個性がない.
そんなつまんない選択をするぐらいなら たとえ用途が違っても 好きになれる一台を選びたい.
･･･って 結局 二台買っちゃいましたが. あと先考えない性格.
名前の 「チタノス」 どゆ意味なんでしょおね. 当時 グラファイト素材が用いられたリールについてたサブネーム.
知多半島でのご当地モデルかなって思いましたが たぶん違う. 男鹿半島なら オガノス.
タナトルは 「棚を取る」 そのまんま. カウンター機能搭載シリーズ. 海外での発売名が気になりますね.
TANATORUとかKOBUNEなんて名前は ローマ字で綴っても外国では通じない. なんのこと？って感じ.
でも あえて漢字表記のままで海外でも発売されていたら 「いかにも和製文化」 爆発的に人気が出たかも.
原宿とかで売ってる 外国人向けのおみやげみたいな. 漢字に憧れる外国人.
「フジヤマ ハラキリ コブネ～」 「スシ！ スキヤキ！ コブネ！」 みたいに 日本の代名詞になったりして.
少し調べてみたんですが 海外での発売名とかは わかりませんでした. どーでもいいんですが. そんなこと.
タナトル小船GT 500 & 1000 スプールサイズが異なる以外は 基本的に同じ.
でも スプールの素材が違うんですょ. GT500はグラファイト樹脂. 一方のGT1000は金属製.
巻上げスピードは 4.6:1. まぁ 微妙ですが. GT500は 「浅溝スプール」 ちょっとはマシかも.
スプールが金属製なら 磁石を仕込んでマグネットブレーキに. 定番ですね.
ロケットが自動操縦で飛ぶ時代に オモリを飛ばすのに親指の皮をすり減らすなんて まぞひすと的.
バックラッシュ防止を目的に初速をコントロールするサミングなんか やってられません. 面倒くさいし.
ってことで 100円ショップで買った磁石を使って 船用リールをキャスティング仕様に. どんだけ飛ぶ？？？
ぜんぜん飛ばない磁石のサイズをいろいろ変えながら投げてみたんですが スプールの回転をコントロールするのが難しい.
重たいスプールってダメなんですょ. より大きな制動力が必要で 磁力を強くすれば その後の飛距離がすん詰まる.
磁石のレイアウトを変えたり メカニカルブレーキを併用しつつとか 使用するラインの太さを変えてみたり.
いろんなパターンを模索しましたが･･･
日が暮れても がんばったんですけどね･･･ せっかく買ったんですし. なんとか自分の愛機にしたいから.
ちなみにね カウンターに表示されるメートル表示は 「完全なインチキ」 あてになりません.
スプール径や使用ラインの太さを無視しているタイプ. 単純にスプールの回転数を拾っているだけなんですょ.
カウンターの表示が1mと進むと スプールがおよそ9回転します.
つまり 100mを指したら 「スプールが900回転した」 って 喜ぶためのメーターなんです.
小船GTを持参して 乗合船で釣りに行く.
ポイントに到着すると 船頭さんのアナウンス. 「タナ50mでお願いしまぁ～す」
カウンターに表示される水深を信じて仕掛けを落とすと 周囲は釣れても自分だけまったく釣れない･･･ そゆ機能.
一度お魚が釣れたポイントをマーキングするためのメーター値. 投げ釣りには重宝すると思いますょ.
･･･また やった
ブレーキを弱めて欲張ると どーしてもバックラッシュ. 使う竿とのマッチングも.
･･･ってことで バックラッシュ防止を一番に考えたセッティングに落ち着いて.
グラス製のぶにょ竿とはいえ その飛距離は70～80mってとこ. それ以上は 頑張っても飛ばせません.
「湾内でのチョイ投げなら使える」 言い訳ですょ.
安物のごみ竿のくせに 100m以上ぶっ飛ばせるポテンシャルに心を躍らせる人間に 80mで我慢しろなんて.
そんなくそリールは許せない. グラス製のごみ竿を冒涜するリール. ってか 所詮は船用？？？
迎えた挫折･･･ わたしの釣りには使えない. やがてわたしは 小船GTを使うことを諦めました.
すっごく素敵なリールなのに･･･ ざんねん
竿とのマッチングを再考するその後 せっかく買った小船をダンボール箱にぶっこんで 知らん顔してました. ごみ竿冒涜リールに興味なし.
･･･やがて 季節は巡り. そろそろお魚釣りのシーズンを迎える ある日のこと.
ふと 思ったんですょ. まだ投げ竿や磯竿がグラス製だった古い時代のこと.
組み合わせるリールに 「磯の上物用」 ってことで これまた古い両軸リール. 重たい金属製のスプール.
もちろん遠心ブレーキやマグネットブレーキなんて無かった. そんなリールでも 昔の人は投げていたんですよね.
太古の両軸リールに比べたら 小船GTのスプールの重さなんて知れている. むしろ軽い方.
昔の人にできて 今のわたしにできないなんて おかしい. 小船は充分に使えるはず.
遠心ブレーキが付いていないローテクなリールと 古いごみ竿とのマッチング. その中に 答えはきっとある.
むしろ磁石をくっつけるとかってナンセンスなのかも. ローテクにはローテクならではの扱い方.
バックラッシュっていうのは 竿の振り方や竿先の挙動も影響します. 「昔の人のスタイル」 そこにヒントがある.
･･･ってことで 再挑戦. 今度は軽い樹脂製スプールの タナトル小船GT500. マグネットブレーキとか しない.
でも 初発のサミングをするのは やっぱり許せないんですよね. ってことで メカニカルブレーキと 「竿の調子」.
竿の振り方も合わせて バックラッシュしないタックルバランスの構築を目指します. きっとできる.
使用するごみ竿は もちろんグラス100% パワーキャスト HG390 実は５頭身の 青い衣をまとったハードゲイ.
ちなみに このハードゲイの出身地は･･･ 中国なんですょ
別名 「完全にわけのわかんないノーブランドの竿」 文句ある？
でもね この竿を使えばバックラッシュを防ぐキャスティングができるんじゃないかって. いろいろ考えたんですょ.
リールシートの位置は さすがに低すぎる･･･ ってことで 移設しました. コンパクトな5本継の振出投げ竿です.
「昔の人に投げられて 今のわたしと小船GTにできないハズはない」 心の中で何度も言い聞かせ.
好きなタックルを信じるしかないんですょ. 頭の中で 穂先の軌跡とオモリが飛んでいく様子をイメージする.
今回は ナイロン5号+ちから糸で 合計130m巻きました. スプールから溢れそうなパンパン状態.
ちなみにリールに表示されたラインキャパティシーは5号100mですが もちょっと巻けますょ.
使用する錘は25号. 5本継ぎで元竿のぶっ太いハードゲイなら 楽勝でこなせそう. 無名の中国人さん.
･･･それでは 竿をかまえて 第一投目. 「まっすぐ宙ぶら投げ」 これもバックラッシュをさせない作戦です.
せーの！ 「きょえぇ～～～えぇぇ！！」 奇声とも思える叫びとともに 竿を大きく振りおろします.
･･･な なんか 意外に飛んでる
磁石の時には こんなにラインが減ったことはありません.錘の落下地点まで行って 目印を立てて. 投げた位置から まっすぐな直線距離をメジャーで計測します.
10mごとに色分けされたPEラインと リョービ製のカウンターでのダブルチェック. シビアに測る.
ネットの中で繰り広げられる 「水増し飛距離申告」 そんな連中さんには もうウンザリ. わたしは真実の人.
海や川での浜投げ計測は 自分のさじ加減でいくらでも飛距離の値が変わる. んで 自分の力量を過信する.
「こんだけ飛ばせるからもういいや」 自分の伸びしろに気付かないまま 成長する機会を無くしちゃうんですょ.
それに きちんと計測しないと タックルのポテンシャルを知るための参考にもならないでしょ？
「ウソくさい飛距離」 でも 残念ながら真実です･･･ 118m 自分で驚く.
まぐれじゃなくって. その後 118mを越えることはできませんでしたが コンスタントに110m以上をたたき出す.
ヘタをすると 小船と青いハードゲイで 「遠投カゴ釣り実釣100m」 なんて芸当ができちゃうかも！？
わけのわかんない中国竿と さらにわけのわかんない船用リールの組み合わせ. わたしの夢を叶えた瞬間です.
それは同時に あなたにも出来るってこと. ごみ竿&小船GTの知られざる実力.
･･･その後 「竿や投法が変わったら どーなんやろ？」 ちょっと思ったんですょ.んで 中国人ハードゲイとはキャラクターが異なるごみ竿を使って 小船GT500で投げてみることに.
キングストン NEW トライスター 390 ご存知ですか？ 知りませんよねぇ. こんなごみ竿.
かつて 釣り具の大手量販チェーン店で販売されていた これまたわけのわかんない たぶん廉価版の投げ竿です.
ハードゲイとは異なり 4本継の振出タイプなんですょ. むしろこっちが普通のタイプ.
穂先が折れていて どうやら15cmほど長さが詰められてる. わたしにとってはびみょーな振り心地の竿.
お仕事の帰りに･･･ もう薄暗くなっちゃっていましたが 慌しく試投です. おなかもへってるし.
今回は 「ちから糸なし」 節約志向でナイロン5号110mにオモリ直結. 号数は落として20号を使用します.
穂先がぶにょかったらナイロン5号に25号の錘でも切れないと思うんですが 先詰め竿ってことで軽くしました.
「地面置き投げ」 ハードゲイよりも竿径が細く 穂先も少し短いトライスター. フルスイングながらも慎重に.
無謀かなって ちょっと思ったんですけどね. でも 小船GTの扱いに だいぶ慣れたから･･･ 要領はわかってる.
「早く投げ終えておうちに帰りたい」 竿をふりかぶって･･･ せーの！ ばっひょっ！
20号の錘で 110mのラインを出し切っちゃいました･･･ またまた驚く.
実は以前 ネットの中で 「トライスターで100mほど飛ばした」 っていう記述を見たことがあるんですょ.
あんなぶにょいグラス竿で 100mなんて飛ばせるはずないぢゃん･･･ 見栄っぱりのガセネタだと思ってた.
でも わたしの目の前でも起こった現実. 船用の両軸リールでも トライスターで100m飛ばせる.
スピニングなら もっと飛ぶでしょ･･･ 楽勝のはず. ネットで見たぶにょ竿評は 嘘じゃなかった.
･･･ってことで おうちに帰って 晩ご飯を食べました. 食後には 小船GTの復活を祝うスイーツも
「シマノのタナトル」 実は三台持っているんですょ. わたしの秘蔵っ子も 特別にお披露目します.
SHIMANO TITANOS TANATORU小船 GT500樹脂製スプールのGT500. 一度の挫折を経て わたしのぶん投げ釣り用に昇格です.
実は人気があるんですね. オークションでの相場価格は三千円以上. リサイクル屋さんの方がお安いかも.
「小船」 とは名ばかりで 本当は立派なキャスティング両軸. 石鯛リールで投げられる人なら小船でも投げられる.
でも スプールの回転における慣性もそれなりに大きいから ベイトリールの感覚で投げると苦労します.
なによりも 見た目のかっこよさに尽きる. これ以上 言葉はいりません･･･ お魚釣りが さらに楽しく.
「カウンター駆動によるスプール回転のエネルギーロス」 ぜんぜん気にするレベルではありません.
むしろアンバサダーのレベルワインダーをシンクロさせる際の負荷の方が大きいと思う.
メーターの指示値はでたらめですが 付いてることが楽しい & かっこいい
使うことを自慢できる一台です.
SHIMANO TITANOS TANATORU小船 GT1000アンバサダーの6000よりもちょっと大きい感じのボディ. ラインキャパの表示は 5号/200m 6号/155m.
当初は金属製のスプールの方が マグネットブレーキにできるからいいかなって思ったんですけどね.
ノーサミングでもバックラッシュしない仕様は磁石で簡単に作れますが やっぱり飛距離が伴わない.
昔の人が投げていた要領で 磁石なんか使わないほーが正解かも. それなりのテクニックが必要ですが.
近投用って割り切れば メカニカルブレーキのがち締めでバックラッシュを防止. それでも許せるかっこよさ.
長いハンドルがとても巻きやすく パワーゲームもこなせそう. 磯で使ったら 皆の憧れの存在に･･･ ならない？
SHIMANO TITANOS TANATORU船 6000 EXわたしの 「秘蔵っ子」 三台目のタナトル. 燃えないごみの日に 紙袋に入って捨てられていたのを発見しました.
何を隠そう 一番稼働率が高い わたしのぶん投げ釣りには欠かせない存在です. 日々ハンドルを回してる.
スプールに巻くラインの量を測ったり 100mの位置にマーキングをしたり･･･ このタナトルがあってこそ.
リサイクル屋さんで購入しても 運がよければ千円以下で. メーターさえちゃんと動けば それでおっけぃ.
･･･どれも船用リールですが 船なんかぜんぜん乗りません. それでもわたしにとって タナトルはお気に入り.
「小船GTで日本一ぶっ飛ばす人」 今のところはわたしかも. みなさんも ぜひぜひ挑戦してくださいね.
リールの本質を理解できれば 使途を越えた楽しみ方ができる. 船用なんて 誰が決めた？
バンタムの血統を受け継ぐ小船GTは あきらかにキャスティング両軸という顔を持つ. 投げれば飛びますょ.
この上ないかっこよさ･･･ 船に乗らなくても楽しめる. 凡な見た目のPENNの両軸とか 足元にも及ばない存在感.
kyasaren_abu at 22:30｜Permalink
