NFT
January 13, 2015
飛距離対決 NFT 投 HiⅢ-M vs NEW ワールド シーキング13★彡
ごみ竿はいろんな個性
お安く売っているグラス製の投げ竿を見ると つい買っちゃいます. おかげでお部屋の中はごみ竿だらけ.
一口にごみ竿って言っても 買い集めてみると そのキャラクターの多彩さに驚かされます.
重量や竿径はもちろんのこと ブランクの素材とかテーパー構成・・・ 本当に千差万別. 竿の曲がり方も全然違う.
「この竿は どんな振り心地なんやろ?」 買ってきたごみ竿を試投するのが わたしの楽しみです.
でも むやみやたらに竿を集めて 漠然と投げていても意味がありません.
今年はどの竿でお魚釣りに行こか・・・ そろそろ決めないと. 自分に合った竿探し. 投げやすさとか飛距離とか.
先般から 一本の竿を投げ込んでいたんですょ. NEW WORLD シーキング 13 ワールド産業っていう会社?
この竿が ちょっと不思議なキャラクターなんですよね. ガタガタのヘタリ竿って感じで ぶにょぶにょ.
でもね 意外に飛距離が出ているよーな・・・ 振った感触と 実際の飛距離とのミスマッチ感. よくわかんなぃ.
あげくの果てに 自分にとってこの竿が投げやすいのか投げにくいのかも わかんなくなってきちゃって.
日頃 いろんな竿を使っているとダメですね. 感覚がおかしくなっちゃう.
・・・投げ竿のキャラクターってね たぶん四種類に大別できるんじゃないかって思うんですょ.
三本継ぎの竿であれば ・穂先のセクションが硬いかブニョいか ・まん中のセクションが硬いかブニョいか
この組合せで 2×2=4通り. 硬さを定量的に評価できればいいんですが とりあえずは相対的な感覚で.
そんなキャラクターの違いが 竿の振り心地や飛距離にどう影響するのか. 自分に合った竿の姿を知るために.
結局 投げ比べてみるのが一番わかりやすい. っていうことで キャラクターの異なる二本の竿で がち勝負.
趣味の竿だから 飛距離は二の次で楽しんでもいいと思うんですけどね. でも 実用ロッドとしてのこだわり.
ごみ竿の飛距離対決・・・ わたしのWebぐらいでしか 見られませんょ!?
今回比較する二本の竿
どちらも並継三本タイプ. 竿のかたさは とりあえず単純な両者の比較 「どっちが硬いか」.
竿重はお尻のグリップの材質や大きさも影響するから あくまでも参考値として. どちらも木製です.
・ NEW WORLD シーキング 13
外観は ギンギンに日焼けした細身のおじいさん & 黄ばんだパンツかステテコか っていう感じのツートンカラー.
昭和を超えて 明治か大正かっていうレトロ感ばりばりのカラーリング 振ってみると意外にぶにょぶにょ.
材質は たぶんフェノール樹脂. ガイドは5点. 千葉の工場で作られた国産ロッド. 海外に生産拠点を移せずに倒産.
なんてね・・・ でも たぶん正解. オリムピックが韓国や台湾で竿作りを始めたら 太刀打ちできない.
「TFRワールド」 と 「NEW WORLD」 「ワールド産業」 同じ会社のブランド名だと思うんですが・・・ まさか違う?
・ NFT 投 HiⅢ-M Epocleaner 390
一瞬 「殺」 だと思っちゃう. 「エポクリーナー」 エポキシ樹脂だと思うんですが へんな名前ですね.
やがてシマノに吸収された NFT(ニッポンフィッシングタックル)の竿. 「NIPPON」 って 他の竿に書いてあった.
適合錘負荷は カタログ表記では25号らしいのですが もっと硬い竿のよーな気がします. 40号でもいけそーな.
シーキングと比べると 径やテーパー(竿径の変化率)は似ているんですが 硬さのレベルがぜんぜん違う.
ガイドは4点. これだけ硬いと5点にしたって大差ないんでしょおね. 木製のグリップが こちらもレトロな外観.
・・・なんという贅沢すぎる光景. 鼻血が出ます. これを見たら 飛距離の対決なんてどーでもいいかも.
両方とも傷だらけで二束三文のごみ竿ですが 心からわくわくする たまんなぃって感じ. ちょっと変態?
シーキングの方が #1(穂先)が若干細いことがわかります. #2(まん中の胴)の径は ほぼ一緒.
投げ竿のスペックって 「先径 & 元径」 で示されることが多いんですが それってあんまり参考にならない.
特に古いグラスロッドになると 穂先や竿尻の径だけでは 竿のパワー感みたいなものを読み取ることが難しい.
だからね 継部(玉口)の径を見るんですょ. そうすれば 投げる仕事をする部分の太さで比較できる.
#1(穂先)のブランクも 先端の径に1mmの差があるよりも 下端(元側)に1mmの差がある方が 違いが大きく出る.
ただし 竿径と硬さの関係は 必ずしも比例しません. 材質や肉厚の違いがあるから当然ですよね.
太くてもぶにょぶにょとか. 細いくせに なかなか曲がらないとか. 今回の二本は そんな対極的なキャラクター.
HiⅢはとにかく硬い. なので 竿の曲がりが穏やかながらも胴まで及ぶっていうか. いわゆる胴調子なんでしょおね.
一方のシーキングは もう少し柔軟な. かと言って テーパーがきつい振出竿と比べたら やっぱり胴調子の印象です.
カーボンとはぜんぜん違うレベルの話ですが. でも グラス製のごみ竿にも曲がり方の違いはあるんです.
使用するリールは ABU ambassadeur 6000 SUPER Hi-speed ギヤ比5.1の 「世界最速オールドアブ」
今回はナイロン6号70m+3号70m=計140m 巻いてあります.
バックラ崩壊で切り裂いた後に スプールに残ったラインを結んで活用. なんとなく気持ちわるいんですが.
バックラッシュするたびに全部巻きなおしていたら いくらでもラインを浪費する・・・ 苦肉の策.
ぶん投げる六角オモリは25号. ちから糸は使用しません. 「切れない程度に投げる」 ってか 簡単には切れない.
切れるぐらい勢いで竿を振ると 腕や肩を確実に痛めるんですょ 振り始めは穏やかに. 最近 注意しています.
それでもぶち切る竿って あるんですけどね. HiⅢの方が 6号ラインで大丈夫かどーか・・・ そんな見極めも.
いざ! ぶん投げ比較
どんな投法で比較するか迷ったんですけどね. より遠くに飛ばすことを目的に 「地面置き投げ」.
ほんの少しだけ斜めに構えて スリークォーター気味に. 竿先からオモリまでの垂らしの長さは1.2mほどで.
先行は ワールド産業 シーキング13. 芯が感じられないぶにょさっていうか 「もっと勢いよく振りたくなる」
でも それをすると 一発で肩や腕が痛くなっちゃうんですょ. 自分の欲望に 体がついていかないんですね.
かと言って 鍛えるのもイヤですし. 細身になるための運動は歓迎ですが 太くなるための努力なんかしない.
びょーん! って感じの投げ心地. 竿に荷重が乗ってるのが伝わるけど なんか物足りないんですょ.
「ちゃんと飛んでる?」 みたいな不安になるんですよね. いい解釈をすれば ちからを入れなくても曲がってる.
今回の対決は 陸投げ飛距離がち勝負 投げる感触と併せてシビアに評価. じゃないと比較できない.
お休みの日に ひとりスポーツキャスティングなんてしてるから お嫁に行けないんですょ. 虚しくなる.
適度なぶよぶよ感にも慣れはじめ シーキングで10投ほど. オモリの落下地点にマーキングします.
りきみたくなるのを極力がまん. 過度の一発が すぐに肩や腕に来る. ぶにょい竿に対する欲求との戦いです.
なんとか体にダメージを受けることなく投げきって. もっと強く振れたら もっと飛びそーな気もするんですが.
選手交代・・・ 後攻の NFT HiⅢ. リールシートの位置が低くて 竿を持つとズシリと感じます. ちょっと危険.
シーキングよりも5cmぐらい下側なんですょ. 竿を支える右腕の関節が 窮屈に曲がることに.
この体勢で竿を強く押し上げると 一発で肘や肩に来る・・・ すでに経験済みなので 慎重に竿を振ります.
最後の押し込みに専念する感じで. それでもズシンとした感触. なんか 疲れる.
竿が曲がっている感触が ぜんぜん伝わってこない. 振り切る最後の瞬間に 強引に反発させる感じです.
なによりも 重たくって振りきれない みたいな・・・ 欲求不満に陥ります. ぜんぜん楽しくない.
でも 強引に振れば体にダメージを受けるのがわかってる. シーキング同様に ひたすらがまんです.
「もちょっとキレイに曲げられたら すごく飛びそぅ」 それができない自分に 悶々とイライラします.
一番の元凶はリールシートの位置. 古い投げ竿って なんでこんな位置なのか・・・ 未だに理由がわかんなぃ.
たとえ男の人でも かなり気持ちわるい低さだと思うんですけどね. ルアーロッドみたいな要領で振る?
竿の有効長を稼いで テコの原理で竿を曲げる・・・ そんな理屈かも. でも 腕にかかる負担は相当大きいですょ.
がち勝負の結末
投げ心地に関しては HiⅢは 「論外」 まともに振れている気がしないし 楽しくありません.
腕や肩を痛めるのも 紙一重. 少なくともリールシートの位置を変更しないと このままではイヤ.
一方のシーキングは HiⅢに比べたらがまんできるっていうか. でも なんとなくつかみどころのないぶにょさ.
たぶんね 竿の調子の違いだと思うんですょ. 最近は振出タイプの投げ竿も頻繁に使っていたから.
先調子の竿の方が ぶにょさの中にもコシみたいなのを感じるっていうか. 曲がりをコントロールしやすいかも?
グラスの振出竿が先調子って呼べるのかは疑問ですが. でも テーパー(径の変化率)は振出竿の方がきつい.
・・・それでは 結果が気になる 「飛距離の比較」
投げる度に 飛距離っていうのは前後します. その区間(最長&最短)を 二本の缶でマーキングしました.
ひどく横にそれたファールは除外. んで 青い缶が HiⅢで投げた際のオモリの落下区間. 赤い缶が シーキング.
最長飛距離で およそ5mの差. 落下区間による平均で見れば 差は明らか. シーキングの勝ち
HiⅢの最長飛距離が シーキングの最短飛距離と ほぼ一緒. 曲がるぶにょ竿が圧勝っていう感じでした.
ちなみに飛距離の計測値は あえて内緒. 楽しみは出し惜しみしなぃと 勝敗がわかればじゅーぶんです.
竿を振る勢いは あまり差がないと思うんですが. それでも 飛距離の割にHiⅢは疲れる. 効率が悪い.
手加減すればどんどん飛距離が落ちる. シーキングは 控えめに振っても勝手にそこそこ飛んじゃう.
「自分に見合った竿」 の大切さ
ごみ竿は 硬くて太ければ飛距離が出る. そんなことはありませんね. 実感しました.
HiⅢはリールシートの位置をもっと上にして 30号以上の錘を使えば飛距離を伸ばせるかも.
でも 錘が重たくなれば体への負担も増える可能性が・・・ 結局 自分自身の限界っていうものがある.
かつて遠投用の剛竿と呼ばれた数々の名竿も わたしにとっては 「振りきれない でぐのぼー」 なのかも
・・・なんて 悲観することはありません. なまこ竿 ぶっ太い竿になるほど 頼もしい. 穂先なんて無用.
投げるのに苦しむ450とか480の重量級ロッドが 労せずに遠投をぶちかますバズーカ砲に変身します.
まぁ でも・・・ ごみ竿のありのままの美しさっていう意味では やっぱり穂先はそのままで.
わたしにとっては むしろ韓国製の無名の投げ竿とか. そのぐらいのパワー感の方が 飛距離が出せるのかも.
「本物のごみ竿が似合う女」 ブランド名が知られたメーカー品は 合わなかったりして・・・ なんか 悲しいけど.
「日焼けしたおじいさんが黄ばんだパンツをはいてるみたいな竿」 シーキングの勝ち逃げなんて 許されない.
たいぢょぶです. ワールドの竿に挑む 次のNFT勢が続々と控えてますから. もちろんダイワやシマノの竿も.
オリムピックの竿なら 先日入手したバージニアとか. 細身の360の方が わたしの体格に合ってるかも.
・・・わたしの願望としては このHiⅢでお魚釣りを楽しみたいんですけどね. 素敵な竿.
自分に見合った 投げ竿のキャラクター. それを探すのも ごみ竿遊びの楽しさ.
・・・ってか お魚釣りに行くために 早く竿を決めないと. それよりも 花嫁修業をするほーが先!?
自分の体格だけでなく 「投法に合った竿」 そんな観点で比較するのも 大事かも知れませんね.
釣り場の状況によっては ” まっすぐ宙ぶら投げ ” しかできない場合も. 竿を振る要領も変わってくる.
なおさら軽い竿のほーがありがたい. そんなことを言ったら 結局はカーボンの竿になっちゃいますが.
ごみ竿とのご縁ばかりで 恋人とのご縁がない. 相性を気にする相手も わたしの場合はごみ竿です・・・.
kyasaren_abu at 20:30|Permalink